手帳の湖

手帳にまつわる自省録

Letts Diary 32SUJ

海外の手帳に対する絶対的な憧れというものがある。舶来物信仰。実際には日本の祝日がなかったり、六曜がなかったりと日本で暮らすには若干使いにくい部分があるにも関わらず、そのおしゃれさや希少性に価値を感じて使いたくなってしまう。(六曜なんかいらん、という方も割と多いけど)海外手帳を持っているとなんとなく他人とは違う感を演出できるという淡い優越感に浸ることもできてしまう。周囲は特に気にしてないことがほとんどだが。海外手帳は自己満足を拡張するアイテムなのだ。(自分自身調べ。)

海外手帳はだいたい聖地・銀座の伊東屋で入手する。ここで買うと日本の祝日シールがついてくるのでとても便利。

さて、今回はそんな海外の手帳の内、約2年弱使用した英国の手帳「Letts」の写真を紹介したい。レッツ、でググるとだいたいスズキのバイクかパナソニックのノートPCがヒットするがそれではない。世界で初めて手帳を製造販売したと言われている創業200年を超える英国のレッツ社のダイアリーだ。手帳のフォーマットや製本に関しても”原点”とも言われる存在。こういった情報をネットで読んですごく欲しくなってしまって最初に手をつけたのがタイトルにもある「Letts 32SUJ」。いい手帳だ。

レッツ手帳は数字とアルファベットで品番表記されているのだが非常に覚えにくい。32SUJは製品紹介にスリムダイアリーとも書かれているが、個体はあくまで32SUJ。32SJとか12SUJとかもあるからややこしい。

品番には意味があるらしく、最初の3は左側面の日にちの数、次の2は素材の種類を指していて、アルファベットはサイズとレイアウトとジャパンエディションを意味しているらしい。

(何かの記事で読んだが、この法則も覚えにくい。)

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2016年版のLetts 32SUJ。表紙は紙でできており使い込んでボロボロ。

いかにも英国調、といった雰囲気。格式高い感じ。メタルコーナーが付いていて耐久性が向上しているが、他のところが割とダメージを食らってる。これは耐久性が低いというよりも、僕がポケットに突っ込んでいつも持ち歩いていたことによるもの。かなり雑に扱った結果である。丁寧に扱ったらもうちょっとマシだとは思う。ちなみにこんなにボロボロでも筆記への影響は特にない。

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左側3日、右側4日の見開き1週間レイアウト。土日は筆記面が狭い。

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巻末に英国を始めとする世界地図が載っている。日本が中心にいないので実用性は微妙。だがかっこいい。

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裏面には”Letts”の刻印が。擦れて消えてしまっている。赤いリボン型のしおりが1本。

Letts手帳単体だとメモページが少なくて単なるスケジュールとしてしか機能しづらく、モレスキンと一緒に使用していた。Letts手帳はものすごく軽くて、ページをめくる時ペリペリと音がして、紙質もいいのか悪いのかいまいち判別しにくかったが書きやすくはあった。全体的には小型で、紙の表紙もしっかりしており使いやすい手帳だったと言える。翌年はLettsの革装丁版を使い始めるも、モレスキンと併用する運用(常に2冊持ち)がだんだん気に入らなくなり、能率手帳ゴールド1冊持ちという流れに傾いていったので、Letts手帳の愛用期間は2年足らずで終焉を迎えることとなった。

革装丁のものも含めてLetts手帳は3冊ほど使ってみたが、この32SUJが使いやすく、使った中では一番気に入っていた。メモ帳部分が多ければいいのにな、と今でも思う。